キウイフルーツは、ニュージーランドに導入された当初は、チャイニーズ グーズベリー(chinese gooseberry、チュウゴク スグリ)と呼ばれていた。 これは中国のグーズベリーという意味である。 しかし1956年、アメリカへのキウイフルーツの輸出が始まるにあたり、この名 称は不都合となった。 当時アメリカと中国との国際関係が悪化していたため、「チャイニーズ」という名前では販売がうまくいかない恐れがあったためであ る。 

 そこで、新たな名前を考案することとなり、茶色の粗毛で覆われた果実がニュージランドの国鳥であるキウイバードの外観と類似すること から、キウイフルーツ(Kiwifruit)と命名されるに至った(注)。   (以上、果樹園芸大 百科12 キウイフルーツより改変して引用)

(注) 最近の論文によれば、「キウイフルーツの名称がキウイバードに由来し たという証拠は無い」そうです。 「キウイ」というのは、「ニュージーランド人」を表す言葉でもあるので、「ニュージーランド(人)のフ ルーツ」といったような意味で名づけられたのかもしれません。 「キウイバードに似ているから」という理由は、後になって誰かが作ったもっともらしい架空 の逸話なのかもしれません。

  なお、1970年ごろまでの英語の論文では、キウイフルーツのことがchinese gooseberryと記載されており、また1980年代に入っても、kiwifruit (chinese gooseberry)などと併記してある論文が多く見られる。 キウイフルーツという名称が定着したのは、それほど昔のことではない。